細菌による感染症の淋病の放置は危険

淋病は淋菌という細菌による感染症です。
主に性行為を介在として感染が広がるので、性感染症の一種に分類されています。
性感染症の中ではポピュラーな病気で、性器クラミジアについで淋病の感染者数は全盛感染症の2位の発症数を出しています。
患者数は圧倒的に男性に多いのが特徴で、女性患者の4倍に上るとの統計もあります。

淋病の直接原因としては性交渉やそれに準じる行為が多数を占め、感染後2-9日程度の潜伏期間を経て発症します。
ここで注意が必要なのは男性と女性では症状に違いが見られるということです。
女性では強い自覚症状が現れることは稀で、オリモノが増加したり不正出血が見られることはありますが、感染していても気付かずに放置されていることも少なくありません。

これに対して男性では、初発症状としては尿道付近の違和感や軽いかゆみを自覚する等が見られます。
同時に尿道から膿状の分泌物が排出されます。
尿とは異なって粘り気があり、濃い黄白色を呈しており、多量に排出されます。
拭っても拭っても滴り落ちるように出てくるのが特徴で、しばしば排尿時に痛みを伴います。
排尿に困難を覚えるほどの強い痛みに襲われることもあります。
もっとも、近年では、膿性の分泌物を伴わないケースも見られるようです。

淋病は淋菌に接触すれば性器以外の場所にも炎症をきたすことがあるのは、クラミジアなどと同様です。
これは淋菌は乾燥には非常に弱く、人間から離れた環境では独立して活動や繁殖を行うことが困難ですが、人間の粘膜は適度な水分があるので活動は活発になり、容易に感染を広げることが出来るからです。
そのため咽頭(のどの奥)や結膜などに淋菌感染による炎症がでることも珍しくありません。
このように性器以外の部位に淋病が発症すれば、風邪や結膜炎に類似した症状を呈してきます。

感染経路で注意が必要なのは、母子感染です。
出産時の産道を通過する際に母体から、新生児に淋菌が感染する状況です。
女性の淋病は無症状のことも多く、注意が必要です。

淋病の重症化による無精子症や不妊症に注意

男性と女性のいかんを問わず、淋病に感染したまま放置するのは非常に危険です。
症状が強く出る傾向が強い男性では、放置する事態は少ないでしょうが、自覚症状に乏しい女性の場合には医療機関に受診しないまま早期発見されないまま重症化するまで放置されていることは間々あります。
ここで淋病を放置することのリスクとしては、男性女性共に不妊症を発症することをまず指摘することが出来ます。

男性では尿道が淋菌に感染されることによる尿道炎によって発症します。
尿道は奥に進むに従って前立腺や精巣につながっています。
炎症が進むとやがて前立腺炎や精巣上体炎を併発し重症化していくと、精子の通り道が炎症でふさがれたり、精子の生産機能自体が損なわれて無精子症による不妊症へと発展するリスクを秘めています。

これに対して女性では淋病を放置すると、膣から子宮の入り口(子宮頚管)へと感染は広がり、子宮内膜や卵管、卵巣にまで感染や炎症が波及していきます。
やがて卵管炎や卵巣炎を併発すると、卵子の通り道が閉塞してしまい、排卵機能に障害を受け、合併症として不妊症を発症することがあります。

このように男性では主に精子の通過障害による無精子症によって、女性では卵子が卵管がつまって子宮へ卵子が到達できなくなることによって不妊症になるリスクがあります。
不妊症を治療する場合には通過障害を改善するために卵管への通気術などの外科的処置が必要になり、身体的負担も大きくなります。
また淋病は感染症一般のリスクとして、炎症が膀胱から腎盂や腎臓に波及したり、骨盤内の腹膜炎に発展することで、命に関わる合併症の併発もあり得ます。

このように淋病は放置すると、不妊症や周囲の臓器の炎症などの合併症の可能性があることから、早期発見して適切な治療を受けることが重要です。